【全国ボランティア支援登山集会 2025年11月15日〜16 日】

2025年12月20日 2025年12月20日

ボランティア委員会

ボランティア委員会の集大成として「全国ボランティア支援登山集会」が、支部全体の行事として11月15日〜16日に実施された。

本部副会長はじめ、全国支部から7支部、他団体が3団体、ボランティア委員会メンバー、東海支部支援者、東海支部ブラインドメンバー、総勢50名以上が集結。

1日目は、OMC4階講堂にて、ボランティア委員会が主体となり、フォーラム形式で行った。

第一部は各支部［本部・福島・群馬・埼玉・神奈川・東京・静岡・京都滋賀］、稲門山岳会の活動報告、その後、全国23部から回答をいただいたアンケート結果を発表。

第二部は、『共生社会の実現に向けて』一日本山岳会の役割と支援登山一と題して、最も象徴的な “ 視覚障がい者支援登山 ” に焦点を当てて、パネラーの皆様と掘り下げた。パネラーは、東海支部員・視覚障がい者の山田弘さん、吉田清恵さん、六つ星山の会(会長、総務部長)、名古屋市障害者スポーツセンター所長、東海支部ボランティア委員長。まずは、東海支部ボランティア委員会の前田委員長より25年に渡る支援登山の紹介。次に、視点①「障がい者とスポーツの意義」というテーマで、名古屋市障害者スポーツセンター所長から、障害のある方にとってのスポーツに関わる意義をお話いただいた。次に、視点②「障がい者支援登山の実践」は、40年以上に渡って、日本最大の視覚障がい者山岳会を運営されている「六つ星山の会」からは、「見えても見えなくても山は素晴らしい」という観点及び実践に向けてのレクチャー。

そして視点③「視覚障がい登山者の思い」は、東海支部員であり、全盲の登山者として、山田弘さんと吉田清恵さんに語っていただいた。お二人からは、普段あまり聞けない心の内を聞くことができ、私達の存在意義や必要性を再認識する事もでき、胸が熱くなった。

その後、参加者とパネラーの方々で、質問やご意見を発言していただきディスカッションを行った。

そして、フォーラムの締めくくりとして、高橋支部長の提言は以下の通り、

①ボランティア支援登山(山福連携)

②隔年での次回開催を提言(全国に展開)

③日本山岳会の公益事業の根幹として、本事業が持続される事を提言する

とした。

最後は、東海支部常任評議員で第23代日本山岳会会長の尾上昇さんの今集会の講評で、本日のプログラムを終了した。

夜は会場を「シルクロード」に変えて懇親会！途中、全員で、「富士山」と「雪山讃歌」の合唱もあり、各支部と大いに盛り上がった。二次会は、場所を戻しOMC東海支部ルームにて実施。酔いが回りながらも登山について語り合い、余韻を楽しんだ。

２日目は視覚障がい者支援体験登山を物見山にて実施。

マイクロバス２台とハイエースグランキャビン１台で海上の森へ。

登山は、各班に1級の方と2級の方が入っていただくよう5班体制、47名で行った。

快晴の日曜日でセンター前が混雑していた為、幼児森林体験フィールドでストレッチを行い登山スタート。ブラインド登山は、前方のサポート者のザックに装着されたロープを掴み、後方のサポート者が足元の安全を確認しながら登る。注意の伝達だけでなく周囲の景色を言葉で伝えたり、木々の葉や花等に触れてもらったりしながら、山の素晴らしさを共感できる事が、私達の喜びであり楽しみでもある。

山中、”聖徳太子の古墳”という巨石に足を止め、石に触れたり「本当に⁈」と多くの班から声が上がった(笑）。真偽のほどは分からないが、物見山の名所である。山頂で集合写真を撮り下山。昼食は里山テラスハウスの手前の広場にて、猿投の森づくりの会のご厚意で猪汁と猿投で獲れた柿を提供してくださり、また仮設トイレを3機設置して、ゲストの皆さんに振舞ってくれた。