第176回 やまじの森 自然観察会報告

日 時:2025年11月15日(土)
天 候:晴れ
参加者:15名
テーマ:落ち葉の色彩
観察コース:ヤマモモ広場→林道→第一管理道→サルナシ湿地→シャラノキコース→ヤマモモ広場

朝からいいお天気になりました。各地の紅葉の便りも届き、猿投の森の木々も色づいてきました。

今日は拾い集めた落ち葉を使い、ゴールのヤマモモ広場で画用紙のステンドグラスを作ります。毎年恒例になりましたが、お気に入りの葉を集める袋を持って出発しました。

ヤマモモ広場下段の20周年記念樹周辺のウワミズザクラの高木20数本が、いっせいに黄色やオレンジに色づき林床や周りを明るくしています。林道はシラキの黄色い葉やヤマザクラの赤い葉が緑に混じってきれいです。第一管理道はオオカメノキが多く、黄や赤に変身した葉の枝先には冬芽が大きくなっています。シロダモの雌木はこの時期赤くなった昨年の実のそばに黄褐色の花が咲き、花と実と両方見ることができます。近くのヤブニッケイは黒紫色の実がついています。コウヤボウキの薄ピンクの花がまだきれいです。

湿地脇のオオウラジロノキはバラ科リンゴ属で、小さなリンゴのような実は今年は不作のようで落果が少ないです。シャラノキコースの川沿いの谷では、木々の間から見えるイロハモミジの赤や黄色が見ごろです。ナツツバキ・ヒメシャラの混生地では、ナツツバキ・ヒメシャラの落ち葉にカキノキなどの落ち葉が加わり、ここでもきれいな色の葉をたくさん拾いました。ヤマモモコースのタマミズキの大木は、昨年ごろから元気がなく今年は実も少なくなりましたが、すぐ近くのヤマモモ広場北側の若木が成長し昨年初めて実を確認し、今年もビーズのような小さな赤い実をつけました。大木から若木へとバトンタッチが進んでいます。

ゴールのヤマモモ広場で、それぞれに集めた葉を青いシートの上に乗せ種類別に分け同定し、みんなで3個のステンドグラスを完成させました。三つの額に入ったステンドグラスを日に透かすと、落ち葉の色彩はパステルカラーに変わり、歓声があがりました。

風もなく穏やかな日で、ヤマモモ広場でゆっくり昼食をとり、晩秋の観察会は終了しました。

観察できたもの(下見を含む)

◎色づいた葉
 アカメガシワ イロハモミジ ウリカエデ ウワミズザクラ オオカメノキ カキノキ カマツカ ガンピ クロモジ ケヤキ コアジサイ コシアブラ コナラ コバノガマズミ シラキ シロモジ タカノツメ ツタ ナツツバキ ヒメシャラ ホオノキ マンサク ミズキ ミツバアケビ ミヤマガマズミ ヤマウルシ ヤマザクラ リョウブ など

◎花
 コウヤボウキ シロダモ ノコンギク など

◎実
 オオウラジロノキ クサギ コバノガマズミ サカキ シロダモ ソヨゴ タマミズキ ツルアリドオシ ヒサカキ フユイチゴ ミヤマガマズミ ムラサキシキブ ヤブニッケイ ヤブムラサキ など

◎鳥の声
 アカゲラ ウソ コゲラ ソウシチョウ トビ ハシブトガラス ヒヨドリ メジロ

オオカメノキ

コウヤボウキ

シロダモ

シロモジ

ステンドグラス

ノコンギク

フユイチゴ

ムラサキシキブ

投稿者プロフィール

猿投の森づくりの会
猿投の森づくりの会
猿投の森づくりの会は、公益社団法人 日本山岳会 東海支部内のグループです。愛知県瀬戸市と豊田市にまたがる猿投山の北西麓の森で、森の保全や有効利用を目的に活動しています。

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